決算期を変更して節税

長年ビジネスを行っていると、期末に大きな利益が出ることもあるかと思います。

通常ならその分、経費として計上出来るものを考えたり、設備投資をして節税を考えられる方が多いかと思いますが、タイミングとして決算までに間に合わなかったり、それだけではまかない切れないケースもあるでしょう。

ただそのまま決算を迎えてしまうと、法人税が大幅に上がってしまう可能性もあり得ます。

そんな時に、キャッシュを使わずに出来る効果的な節税対策の一つが「決算期を変更する」という方法です。

ただメリットだけでなく、デメリットやリスクももちろんあり、その辺りをよく理解した上で行う必要がありますので、節税のためにと行って失敗してしまわないよう、今回はその辺りも含めて詳しく解説していきましょう。

 

通常の法人決算とは?

法人として事業を行う場合、通常は1年(12ヶ月)を一区切りとして決算を行いますが、冒頭でお話した「決算期の変更」を行うことで、実は12ヶ月より短い期間で決算を行うことも可能です。

ご存知ない方が多いのですが、決算終了のタイミングというのは変更できるものなのです。

実際には中小企業だけでなく、上場企業でも決算月を変えているところもあります。

決算期を変更することでどれだけ節税できるの?

冒頭でお話したケースのように、期末に大きな利益が出ると、何もしなければそのまま決算となり、場合によっては税率が一気に上がってしまうケースも起こり得ます。

ではどういう差が出るのか、具体的な計算を用いて見てみましょう。

何も節税対策をしなかった場合は?

具体的な例を挙げると

A社:利益……50万円/月の利益 

という会社があったとします。通常ならば

50万円×12ヶ月=600万円

ですが、最後の決算月に500万円の利益が出たとします。

法人税の実効税率は

  • 800万円以下……約23%
  • 800万円超……約33%

となりますので、上記の場合は

50万円×11ヶ月+500万円=1,050万円

となり800万円を超えていますので、その分の税率が33%となり

800×23%+(1050-800)×33%=266.5万円

つまりその法人の税金は266万5千円となってしまいます。

決算期を変更して節税した場合は?

一方で、11ヶ月目を決算月として変更した場合、税金がかかってくる利益は

50万円×11ヶ月=550万円

550万円×23%=126.5

つまりその法人の税金は126万5千円となります。

そして残りの500万円は翌期の期首に計上されるよう調整したことになります。

期首に大きな利益が上がる方が有利になる場合が多い?

上記のように決算期の変更を行うことで、大きな利益を翌期の期首にもっていくことが出来ましたが、節税の観点から考えると、大きな利益というのは期末よりも期首に上がった方が、それだけ対策を打てる期間が長くなりますので、他の方法を行うにしても有利になる場合が多いのです。

つまりこの「決算期を変更する」という方法は、その期だけでなく、翌期の税金対策にも効果的な方法だといえるでしょう。

役員報酬を使ってより有利な節税に繋がる?

翌期に移す上での節税メリットで言うと、以前、役員報酬を支給することで節税が出来ることをお伝えしました。

関連記事>>>『失敗しない節税!役員報酬はいくらが良い?注意点とは?』

これは非常にポピュラーな方法ですが、注意点として役員報酬の金額は決算期から3ヶ月以内に変更しなければなりません。

ということは、決算までまだ期間がある場合、それが終わるまで社長や役員の報酬を上げて節税することは出来ませんが、決算期を早めに繰り上げることで、より早い時期から社長や役員の報酬をアップすることができ、その分、会社の利益を節税することも可能になってきます。

決算期を変更するリスクやデメリットについて

ここまでメリットについて解説してきましたが、もちろんデメリットやリスクも存在します。

まずデメリットについてですが、経営分析をするにあたって、期の月数が変わってきますので、そのまま単純に比較することは出来なくなるでしょう。

ただ、予め変更した理由と時期は分かっていますので、それを前提に分析すれば、そんなに問題にはならないかと思います。

次にリスクについてですが、決算期を変更することについては、税法上、特に回数の制限やルール等はありません。

なので10年で1、2度程度の変更であれば、特に問題視されることはないでしょう。

ただ、あまりに頻繁に変更した場合、租税回避(税金逃れ)が目的だと判断され、税務調査に発展する可能性が高くなることが考えられます。

それで追徴課税されてしまっては行っている意味がありませんので、その辺りをよく考えた上で変更の頻度を考えるようにして下さい。

まとめ

今回は決算期を変更して節税する方法について解説してきました。

ちなみに判断基準として、突発的に億を超えるような大きな利益が出る場合は検討すべきかと思いますが、数百万円、一時的に上がるようなケースではあまり効果的ではないでしょう。

そのため無闇矢鱈と変更するのはお勧め出来ませんが、このような対処法もあるということです。

適切に対処していくことで、トータルの手元に残るお金としては大きな差が出てくるかと思いますので、予めメリットとデメリットを検証した上で検討されることをお勧めします。

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